0から始める妄想ベイクオフ

イギリス菓子・紅茶・ブリティッシュベイクオフ関連についてお菓子を作ったりお店やイベントに行ったりしたことを綴っていくブログです。

ブリティッシュベイクオフシーズン7 第1週目を見ました

こんにちは、びゅーんです。

ようやく関東でも梅雨明け宣言されました。最も明るく暑い季節が本格的に始まるのですね…。

 

2019年7月29日にDlifeにてついにブリティッシュベイクオフシーズン7の吹替がスタートしましたーーー!!待っていましたーーーーーー!!新しいシーズンの放送は本当にワクワクします。

 

今シーズンで初めてブリティッシュベイクオフを見る方もいると思いますので改めてブリティッシュベイクオフ、略してブリベイについて説明致しましょう。

ブリベイとはイギリスで放送されているお菓子作りコンテスト番組で、番組内で『ベイカー』と呼ばれる参加者は全員一般公募から選ばれるアマチュアです。ベイカー達は10週に渡りお菓子作りの出来栄えを競い合うために、毎週与えられるテーマに沿ったお菓子を3つのチャレンジ内で作り、審査員を務めるメアリー・ベリーとポール・ハリウッドの審査を受けます。週のチャレンジで最も優秀な結果を残したベイカーにはスターベイカーの称号を与えられ、最も結果を出せなかったベイカーは脱落して次回の週から参加出来なくなります。

12人いるベイカー達は週を重ねる毎に1人ずつ減っていき、第10週目に残ったベイカー3人で決勝戦を行いそのシーズンの優勝者が決まるのです。

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シーズン7第1週目のテーマは『ケーキ』。お菓子作りでも親しみやすいジャンルです。やっぱり最初はケーキですね〜。

イカー達が挑む最初のチャレンジはオリジナルチャレンジです。オリジナルチャレンジではベイカー達が得意のレシピを用意してお題に沿ったお菓子を作ります。ベイカー自身のオリジナルレシピは勿論、母伝来のレシピとかでもOKです。

今週のオリジナルチャレンジのお題は『ドリズルケーキ☔️』。焼いたばかりのスポンジに穴を開けてシロップをたっぷり振りかけて染み込ませる工程がドリズル(Drizzle)…霧雨や雨がシトシト降るのを思い起こさせます。イギリスではポピュラーなケーキで、最も有名なものと言えばやはりレモンドリズルケーキでしょう!

レモンドリズルケーキにつきましては下記URLにて。お菓子百科さん、いつもお世話になっています!!

↓ ↓ ↓

www.absolute-london.co.uk

 

イカー達はどんなドリズルケーキを作ったのか、ちょっとだけご紹介しましょう。

シーズン7に参戦するベイカー、キャンディス。放送当時、彼女は体育教師をしていました。キャンディスの作るドリズルケーキのスポンジはピスタチオパウダーとアーモンドパウダーとポレンタ粉を混ぜて作ったもの。なんとグルテンフリーです!

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ラズベリールバーブのシロップが染み込んだドリズルケーキは、審査員のポール曰く「蒸したプディングみたい」だそうな。相当軽い食感だったのかしら。でも風味がとても良いと評価されました!ラズベリーの飾り付けがとってもオシャレです!

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セラシはロンドンで金融の仕事をしているガーナ出身のベイカー。スパイスを効かせたドリズルケーキにしようとしたのですが…なんと生地の中にシナモンを入れ忘れてしまいました!!?制限時間が迫る中、最初から作り直すか迷うセラシですが…。

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セラシは生地に入れ忘れたシナモンをシロップに入れることでドリズルケーキの風味を引き立てることに成功しました!結果オーライです。これにはセラシもホッとしたよう。

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オリジナルチャレンジが終了したら次はテクニカルチャレンジが始まります!テクニカルチャレンジとは審査員のメアリーまたはポールが用意したレシピを使ってお菓子を作るのですが…そのレシピには材料と簡略化し過ぎた作業手順が書かれているだけで、どんな道具を使って生地を作るのか、オーブンの設定温度、焼き時間などが書かれていないのです。結局のところベイカー達は自分達の経験と勘を頼りにすることになります。

シーズン7最初のテクニカルチャレンジのお題は「ジャファケーキ🍊」。小さいスポンジの上にオレンジのゼリー、更にその上をチョコレートでコーティングしたイギリスのお菓子です。イギリスではスーパーのお菓子コーナーによく置かれています。詳細はまたまた下記のURLにて。

↓ ↓ ↓

www.absolute-london.co.uk

 

そんなジャファケーキですが、やはりイギリスの国民的お菓子なだけあって殆どのベイカーは食べたことがあるようです。が、「どんなものかは知ってる。食べたことはある。けど作ったことはない。」というベイカーが何人かいました。

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イカー達を悩ます作業工程の1つに、マフィン型で焼いたケーキの表と裏、どっちの面にゼリーを乗せるかという工程がありました。元校長先生でエアロビクスにハマっているベイカー、バルもゼリーを乗せる面で悩んでいます。

メル「こっち(面が狭い方)が空飛ぶ円盤で、こっち(面が広い方)は目玉焼きみたい。どっちにする?」

バル「分からない。」

悩んだ末、バルは面が広い方にゼリーを乗せてチョコレートのコーティングを始めました。最初の直感を信じるそうです。びゅーんも割と最初に感じた直感を信じちゃうタチです。時々外れるけど(笑)

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北アイルランド出身のエンジニア、アンドリューは反対にスポンジの面が狭い方にゼリーを乗せました。自分だけゼリーの向きが違うことに気付いたようですが…気付いたところでもう止められません!

テクニカルチャレンジの結果は…ゼリーの向きが違ったアンドリューは最下位で最初の直感を信じたバルは10位でした。バルのジャファケーキは最初にスポンジを焼いた時に型から綺麗にスポンジが取れなかった為、スポンジ部分がボロボロだったのです。

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オリジナルチャレンジとテクニカルチャレンジが終わり、一夜明けたらいよいよマスターピースチャレンジが始まります。マスターピースチャレンジはベイカー達の持つ独創性・技術・センス等をフルに活かすことが重要とされるチャレンジで、週ごとに設定されるテーマの中で最も派手だったり華やかだったり高難易度のお題のお菓子が登場するチャレンジでもあります。

第1週目、ケーキのテーマで出されたマスターピースチャレンジのお題は「ミラーケーキ✨」。ジェノワーズ生地のケーキをミラーグレーズという鏡のようにピカピカで艶のあるグレーズでコーティングします。ミラーグレーズについてネットで調べると多種多様でカラフルなものがたくさん出てきます。レシピが掲載されているものを幾つか見たところ、どのレシピにもチョコレート・水・ゼラチンが材料にありました。ベイカーの殆どが、ダークチョコレートやホワイトチョコレートのミラーグレーズを作っていましたね〜。

 

ここで、びゅーんの気に入ったマスターピースチャレンジの作品を紹介しましょう。彼はシーズン7の最年少ベイカー、マイケル。マイケルはジェノワーズ生地の風味になんと抹茶を選びました!抹茶味のジェノワーズにチョコレートのミラーグレーズ。聞くだけだととても美味しそう…!

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メアリー「私の好きな味ではありませんね。草みたい。」

ガーーーーーーーーン!!そんなーーーーーーー!!!!

マイケル…抹茶入れ過ぎてスポンジが苦くなっちゃったのかなー…orz チョコレートとの相性はいいと思うのにー…。

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シーズン7から参戦するベイカーの1人、ベンジャミーナはジェノワーズ生地とフィリング作りに苦戦していました。制限時間が迫る中、ジェノワーズ生地もフィリングも作り直さざるを得ない苦しい状況に追い込まれています。

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涙目になりつつもベンジャミーナは見事なホワイトチョコレートのミラーケーキを完成させることが出来ました。ホワイトチョコレートとプラリネのコンビネーションは抜群、ジェノワーズも絶品とポールとメアリーに評されました。ホワイトチョコレートのツヤツヤ感がすごいです!

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第1週目の全てのチャレンジを終えて、シーズン7最初のスターベイカーに輝いたベイカーはジェーンでした。オリジナルチャレンジではドリズルケーキを焼く時に必要な材料を入れ忘れて1から作り直す苦しい状況に追い込まれていたにも関わらず、メアリーから「まさにあれこそドリズルケーキ」と言わせるほど美味しいケーキを作ることが出来ました。 

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ジェーンの作ったマスターピースチャレンジの作品はスポンジの真ん中にゼリーを挟み、チョコレートのミラー層で覆ったケーキです。まるで巨大でリッチなジャッファケーキみたい…!メアリーから見た目の美しさを褒められ、ポールからは中のオレンジゼリーを高く評価されました。いや本当に美味しそうーーー!!

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一方、残念なことに脱落してしまったベイカーは牧師さんのリー。マスターピースチャレンジで挽回しようと奮闘しましたが力及ばずでした。 

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チョコレートのジェノワーズ生地はパサパサでガナッシュは固め。生の苺を上手く活かすことが出来ませんでした。シンプルでとても大きいミラー層のあるケーキでしたが審査員のポールとメアリーの心には響かなかったようです。うーん残念。

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ところで、今回のマスターピースチャレンジではケーキのスポンジはジェノワーズ生地に指定されました。ジェノワーズ生地は日本ではショートケーキに使われるスポンジ生地というのもあり、基本のケーキ生地として取り上げられることが多いですね。お菓子作りが得意な人達はケーキ作りと言えばジェノワーズ生地をよく扱うと思います。なのでベイカー達が何人かジェノワーズ生地を焼くのに失敗して最初から作り直している場面を見て驚いたかもしれません。

 

もしこの時「え?基本のことなのに、当たり前のことなのになんで?」みたいに思ったらちょっと待って欲しいです(汗;ブリベイを見る上で知って…いや分かって欲しいことなのですが、ブリティッシュベイクオフの本場イギリスでは基本のケーキ生地はジェノワーズ生地ではないのです。

 

イギリスにおける基本のケーキ生地はヴィクトリアスポンジというバター:砂糖:卵:小麦粉=1:1:1:1の配合のケーキ生地で、1つのボウルに材料を1種類ずつあるいは全部入れて均等に混ぜ合わせるだけで作れるケーキ生地です。パウンドケーキと同じ配合の生地と言えば分かりやすいでしょうか。この種類のスポンジだけで何通りものバリエーションのケーキを楽しむことが出来ますし正直事足りる感はあります。なので、イギリスでお菓子作りを楽しむ人達の中にはジェノワーズ生地を作ったことがないという人がいてもおかしくありません。素人さんなら尚更です。

 

ブリベイを見ていると、日本で見られる洋菓子やお菓子作りに関して僅かに認識のズレを感じるかもしれません。だからと言って「今シーズンのベイカーなんだかレベル低くない?」とかいきなり思わず、日本のお菓子事情やイギリスの背景についてほんのちょっとでいいから確認してみて欲しいです。「あ。そういうことなのかー。」と納得出来るものがあるはずです。少なくともイギリスで何十万もある応募の中から選ばれたベイカー達なのだから決してレベルが低いだなんてびゅーんは思いません。

 

シーズン7が今週から始まり、10週かけてどんなベイカー達が残っていくのか、どんなお題のお菓子が登場するのか、次週が待ちきれないですね!!