0から始める妄想ベイクオフ

イギリス菓子・紅茶・ブリティッシュベイクオフ関連についてお菓子を作ったりお店やイベントに行ったりしたことを綴っていくブログです。

ブリティッシュベイクオフ シーズン5 第4週目を見ました

こんにちは、びゅーんです。

昨日放送されましたブリティッシュベイクオフ シーズン5はもうご覧になりましたでしょうか。Dlifeでオンエアが終わった直後、私は参加者でもないのに茫然としてしまいました。こんなことになってしまうなんて…。

 

まずは普段通り、オリジナルチャレンジから振り返っていきたいと思います。今週のテーマは「デザート」。いかにも見た目・味において繊細さが要求されそうなテーマです。オリジナルチャレンジの課題は「セルフソーシング・プディング🥄」です。デザートの別枠としてソースを添えるのではなくデザートの中の具そのものがソースになるというものです。分かりやすい例をあげるなら、フォンダンショコラのようなものでしょうか。

 

ナンシーはそのフォンダンショコラを作ろうとしました。スポンジはピスタチオの風味で中からチョコレートソースが出てくるのが理想という。しかし事前に練習した際成功したのは10回中1回だけ、つまり成功率10%という大博打なレシピです。

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作られた結果、中のソースはソースというより柔らかい具みたいになり、ピスタチオのスポンジ生地は焼きすぎと評価されてしまいました。ナンシー、ポールは生地がパサパサだと言ってたけどそんなことない、と不服そうでした。

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フォンダンショコラ以外のイギリス伝統的プディングで挑んだベイカーの一人、ノーマン。彼のスティッキー・トフィー・プディングは味は良く出来ているが見た目の面白みがない、と言われてしまいます。 

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ここのところ、デザインが他のベイカーと比べて平凡過ぎることを指摘され続けているノーマンは、「見た目ばかりで中身がなっていない人間はいるだろう?自分のプディングはその逆だ。」 とコメント。勿論、味がいいことは大事、すごく大事なことです。でも見てると食べたくなりそうな外観も大事だと思うんですよね…。

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色々な評価の出たオリジナルチャレンジを終えたら次はテクニカルチャレンジ。今週のお題はメアリーのレシピで「ティラミスケーキ☕️」 です。メアリーが見るのは正確さ。特にマスカルポーネの層が均等に敷かれているかを気にしています。

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ルイの作業台にあるレシピの余白には何故か設計図が。スポンジ生地とクリームの層の順番や高さがメモしてあります。これを見つけたメルは「ケーキって普通設計図を書かなくてもスポンジ→クリーム→スポンジって重ねるものじゃない?」とツッコミ。この時ルイは反論出来ず「疲れてるのかもしれない」とコメントしてました。

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いよいよマスターピースチャレンジです。課題は「ベイクド・アラスカ🍨」。スポンジケーキの上に乗せたアイスクリームを分厚いメレンゲで覆うケーキなのですが、この熱気ムンムンのテントの中でアイスクリームを1から作り始めるという過酷なチャレンジに…。

 

今週のチャレンジでびゅーんが個人的に拍手を送りたいベイカーを1人ご紹介します。インド所縁の風味をつけるのが得意なベイカー、チェトナです。

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チェトナの作るベイクド・アラスカはマンゴー、ラズベリーとココナッツのベイクド・アラスカ。本来はココナッツのスポンジケーキの上にラズベリーとマンゴーのアイスクリームがあって…という構想だったのですが…

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メレンゲのパイピングの後に冷凍するのが間に合わなかったのか、アイスクリームもメレンゲもどろどろに溶けてしまい、ドームのような形のケーキになってしまいました。非常に残念な見た目になってしまったにも関わらず、審査の時チェトナは気丈に笑顔でいました。メアリーはその姿勢をしっかりと評価し、ポールと共に「溶けたアイスクリームの味が美味しく、生地もよく焼けている」とベイクド・アラスカを評価しました。良かった良かった…。

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マーサのベイクド・アラスカはキーライムパイをベイクド・アラスカ向けにアレンジするというもの。企画の時点でスーやポール達に感嘆の声を上げさせていました。

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出来上がったマーサのキーライム・ベイクド・アラスカはライムカードがアクセントの昔ながらのキーライムパイを上手くアレンジ出来てるとの評価。ふーむ、本物のキーライムパイは一体どんなパイなのか気になってくる。

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今週のテーマ「デザート」のスターベイカーに選ばれたのはリチャード。なんと放送4週目にして早くも2度目のスターベイカー獲得になりました。これはすごい…!

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リチャードのマスターピースチャレンジの作品はティラミス・ベイクド・アラスカ。なんとテクニカルチャレンジのお題と被っている…!満足のいくベイクド・アラスカにならなかったとリチャードはコメントしていましたが、メアリーには好きな味だと言われ、ポールにはテクニカルチャレンジの時以上だと評価されました。

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さて、今週はマスターピースチャレンジで予想だにしなかった非常に衝撃的なハプニングがありました。笑い話になり得ると思えない、思い返すだけでも辛い事です。もはやハプニングというより事件ですね…。

 

イカーの一人、イアンの作る予定のベイクド・アラスカは黒ゴマのアイスクリームとコーヒーカラメル、チョコレートのスポンジケーキをフレンチメレンゲで覆うというものでした。

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しかしそのベイクド・アラスカは番組中に完成されませんでした。その理由について書く前に抑えておきたいポイントが2つあります。

まず、ベイクド・アラスカを作る時のテントの気温。この時の気温は25℃ですが、放っておけばアイスクリームが溶けてしまうのは確かです。そんなテントの中でベイカー達はアイスクリームを取り扱っていかなければいけませんでした。

次にケーキを冷やす為の冷凍庫。テントの中にはベイカー達が共用で使用する器具・製品がありました。その一つが冷蔵庫&冷凍庫です。しかも冷凍庫は家庭にあるものとほぼ変わらないサイズなので大きいケーキを2つほど入れるだけでいっぱいになってしまいます。

 

イカー達がベイクド・アラスカを作る工程で、焼いたスポンジケーキの上にアイスクリームを乗せて再度冷凍庫にしまう作業に入っている時でした。イアンもケーキの型にスポンジケーキと黒ゴマのアイスクリームを詰めて冷凍庫にいれたのですが、どういうわけか違うベイカーの使う冷凍庫にアイスを入れてしまったのです。それに気付いたのはダイアナ。自分が使うはずの冷凍庫のスペースに違うアイスが入っているものだからダイアナは「これ誰の?」と戸惑ってしまいます。近くにいたナンシーらに「イアンのじゃない?」と教えられましたが、その時ダイアナはイアンのアイスを冷凍庫から降ろして野晒しにし、空いたスペースに自分のアイスを入れたのです。

イアンは何も知らないまま冷凍庫に戻りますが、当然アイスはそこにありません。するとダイアナは平然と「すぐそこよ、ごめんなさいちょっと。あなたの冷凍庫はあっちだったでしょ。」と答えます。何故外に置かれているのか分からないまま、殆ど溶けてしまったアイスを持ってイアンは自分の作業台へと戻りましたが、「もう(ポールとメアリーに)見せられるものはない」と、司会者のスーの制止を聞かず、アイスをスポンジケーキごとゴミ箱に放り捨ててテントを出て行ってしまいました。この行動に他のベイカー達も思わず作業する手を止める程動揺していました。

しかしマスターピースチャレンジは中断することなく続けられ、予定通りベイカー達はポールとメアリーの審査を受けることになります。

 

 

捨てたベイクド・アラスカの入ったゴミ箱を持ってくるイアン。この光景を見た時非常に胸が痛くなりました。他のベイカー達の表情を見るとテントの重苦しい雰囲気が伝わってきます。

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ポールはゴミ箱を持ってこられても憤ることはせず「問題があったのがアイスだけだったなら審査出来た」と話し、メアリーは「失敗は誰にでもあるもの。あなたのスポンジが見たかった」とイアンに優しく声を掛けました。見てるこちらも何とも言えず辛くなってしまう気持ちに…。

 

イアンの脱落は本当に残念です。先週のパン回から調子が出てきてこれからいい作品を作っていくのではと思わせたベイカーだけに本当に残念。彼の作品をもっと沢山見たかった、推しのベイカー達ともっと競って欲しかった。そう思う視聴者の方々はきっと多いはずです。

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先週の記事でベイカー達がお互いに助け合う場面が多いことを書いた矢先にこんなことが起きてしまうなんて、本当に悲しい…。

 

今週の放送を見てびゅーん自身が思ったのは、番組に出場するベイカー達はみな神経が図太い…ということです。

イアンは自分のアイスが勝手に外に出された事に対してチャレンジ中は感情的になったものの、後になってから誰も攻めず、自分でアイスをゴミ箱に捨ててしまったことを悔い反省していました。

確かに、試合放棄するようなことをせず、ポール達の前に自分のベイクド・アラスカを出していれば審査出来る箇所はきちんと審査され、もしかしたら違う結果になっていたかもしれません。アイスがドロドロになってしまったチェトナのベイクド・アラスカが良い例です。溶けてデザインが台無しになってもアイスクリームとスポンジケーキの味をちゃんと評価されていました。「もしかしたらの可能性」を自ら捨ててしまったことを後でちゃんと認めるところが今週のイアンのすごいところだと思いました。

もし自分がイアンの立場になったら感情的になるだけでなく犯人探しまでしそうだし、チェトナのように最後まで頑張ることが出来ずそのまま立ちすくんでしまいそうです。反対にダイアナの立場になったら、自分のやってしまったことをずるずる引きずってしまい、自信を持って良いと褒められても素直に喜ぶことが出来なくなりそうです。

それにしてもダイアナ…イアンのアイスだと分かればイアンに声を掛けたり後で断りを入れて違う冷凍庫にイアンのアイスを移動させるか、そうじゃなければ自分の冷凍庫のスペースは諦めて他の使える冷凍庫を探すとか出来なかったのかな…うーんうーん…。テントが暑くてアイスが溶けないように皆必死過ぎて余裕がなかった?だからって放置は…うーん…。

 

重苦しいテントの雰囲気にのまれず、ポールとメアリーから良い評価を貰えたことを正直に喜ぶベイカー達。一見空気を読んでいないように見えるかもしれないですが、この先更に難易度の高いお題やポール達の更に厳しい審査、プレッシャーが待っていることを考えると、その図太い神経がベイカー達にとって強い武器になるのかもしれないですね…。